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68

68

現在にもその余波を広げる、大きなうねりが生まれた「歴史の転換点」、1968年。 THCでは昨年、68年5月のパリをとり上げ、ウィリアム・クラインの映像、名も無き学生たちの制作したアジテーション・ポスター等を展示し、レポートした。 今年は、その年に世界で同時多発的に起きた体制に反対する行動(カウンター・カルチャー)を、68年夏のアメリカ、シカゴでの出来事、プロト・パンクバンドMC5とジョン・シンクレアの存在を通して、断片的にながらもいま一度考察してみたい。

ジョン・シンクレア(John Sinclair)
詩人、MC5の論理的方向性を示唆、ホワイトパンサー党党首。 ジョン・シンクレアは1本の大麻煙草を所持していたというだけで懲役100年の実刑を受け刑務所に服役していた。リンドン・ジョンソン時代から合衆国政府は薬物・銃火器物を所持していたという理由だけで、反戦活動家を逮捕するという形で戦争を正当化しようとし、リチャード・ニクソン政権になってからそれが強化されていた。イギリス時代所持の証拠がないのに逮捕された経験を持つジョン・レノンはこれに憤激し、ジョン・シンクレアの無罪釈放を訴えるプロテスト・ソングを発表した。(その楽曲John Sinclairは1972年に発表されたジョン・レノンがオノ・ヨーコと共同名義で発表した生前唯一の2枚組アルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録された。)続いてジョン&ヨーコは幾多のミュージシャン、詩人(S.ワンダー、A.ギンズバーグ等)に呼びかけ「ジョン・シンクレア救済コンサート“Free John Now Rally” 」を開催した。そして、その3日後シンクレアは釈放されることとなる。

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